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【映画鑑賞記】アマプラで観る「JUNK HEAD」【ネタバレなし】

 私的にお待ちかねの「JUNK HEAD」がとうとうアマプラにやって来た。

 休日ひとりの時間に観てみた。思ってたより長尺で、1時間40分もある。コマ撮りアニメでこの長さは異常なんじゃないの。知らんけど。そりゃ制作に7年もかかるわけだ。

 作品のジャンルはSF。異世界、あるいは超未来の世界で繰り広げられる冒険というかドタバタというか、そういう話。ストーリーも、いろいろな要素がてんこ盛りに重なり合っているわりには、飽きさせずにうまいこと展開していると思う。

 世界観は、私の好きな弐瓶勉作品に通ずるものがある。超巨大で無機質な都市構造物や、その中を跋扈する異形のモンスターが織りなす、弱肉強食の世界。人間と機械の狭間にあるサイバネチックな存在。

 実に様々な”それっぽい”キャラが登場し、主人公の冒険に色を添える。冒険というより災難と言った方がいいかもしれない。

 さらっと観ただけでも、弐瓶勉バイオハザードスチームパンクなどの要素が盛り込まれているのがわかる。あるいはジブリ要素や大友克洋要素も含まれているかもしれない。

 前半、地下に落ちた主人公を修理する博士の後頭部が異常にデカくて「プリンプリン物語」に登場するルチ将軍みたいだなと思ってたら、後で見た公式サイトのキャラ紹介に「博士/ドクター・ルーチー」という名前が載っていて笑った。ほんとにルチ将軍由来の造形だった。

 監督(制作に関わるほぼすべての業務を兼任)の堀貴秀さんという人は、私とほぼ同年なので、観てきたものが似ているんだろう。同世代の昭和男子に刺さること間違いなしの作品だと思う。

 私は同じ映画を何度も観るということがほとんどないが、この作品に関してはあと何回か観ようと思う。公式サイトをちゃんと見て、細かい設定を理解してから見直したい。

 どうやらこれは3部作の第1章ということらしいので、続編が今から楽しみである。しかし1作目で7年かかったということは……