心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

最近の私的アニメ事情

 異世界転生といえば「ダンバイン」な世代の私は、いつから流行り出したのかも知らない転生ものブームに辟易しているのだが、年末の休みにまとめて観た「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」は面白かったし、心に響くものがあった。

 何か面白そうなアニメはないかと探せば転生ものばかりで、ゴリゴリのSFが好きな私には、おじさんも歩けば転生ものに当たるという昨今の風潮に、少々うんざりしている。

 たまにSFアニメもあるにはあるが、若者向けにポップなノリのCGアニメだったりして、ちょっとおじさんには不向きかなという作品が多い。そんな中、ラストの22,23話の放送が延期された「86 ーエイティシックスー」は、ゴリゴリのSFというわけではないけれど、最近のアニメにしては終始重苦しいストーリーが展開される。実は途中で切りそうになったのだが、後半で盛り返して、最後まで観たい作品リストに入った。

 名古屋産地元アニメとして始まった「シキザクラ」は、3話くらいまでは期待を込めて観ていたものの、作中で安直なパロディが唐突に詰め込まれた回があり、一気に冷めてしまった。ああいうのはやって面白い作品と面白くない作品があるってわからなかったのかな。

 「ディープインサニティ」は、タイトルとあらすじに惹かれて観てみたものの、1話の前半で「うん、違う」となって切った。設定に「メイドインアビス」の影響があるのは明らかで、それをSF仕立てにしたかったようだけど、なにしろ最初の掴みというか引きが弱い。キャラが立っていないのに、立たないキャラを補う説明もなければ、気を引く展開もない。ゲームやマンガも含めたメディアミックス展開らしいので、アニメやマンガはゲームを売るためのプロモーションといった扱いなのだろう。

 「テスラノート」もSF感に惹かれて観てみたが、思ってたんと違った。「サクガン」も違った。

 逆にSFどうこう関係なしに、ツイッターの評判で試しに観てみた「takt op.Destiny」は予想外によかった。設定も謎もよくわからない世界観だけど、面白いと思った。

 あと、原作を読んでいた「王様ランキング」は、アニメになってすごく良くなったと思う。マンガのほうは絵柄の古さで好き嫌いが分かれると思うが、アニメになって絵柄が柔らかくなり、ファンタジー感が増したように感じる。ストーリーの面白さはわかっているので、絵が良ければ安心して観ていられる。

 「ポプテピピック」は……あれは声優のアドリブを楽しむアニメなので感想とかはどうでもいいかな。

 最初に「転生ものに辟易している」と書いたが、実はこれから観てみたいと思っている転生ものがいくつかある。面白いアニメは、ジャンルに関係なく面白いものだからね。

【追記:ネタバレあり】

 思い出した。「東京リベンジャーズ」もずいぶん話題になっていたから観てみたんだった。

 もともとヤンキー漫画は好んで読まないから、登場人物のカッコよさとかはわからなない。ただタイムリープものとは知らなくて、その意外性から前半は最後まで観られた。でも途中でタイムリープのルールがブレたり、ドラケンが刺されて死にそうなのに救急車も呼ばずタケミチの根性見せようとする演出に冷めてしまった。あそこで救急車呼ばないのは不自然が過ぎるし頭が悪すぎる。

 後半の13話を観たところで、これはヤンキー版シュタゲってことなんだろうな、と解釈して観るのをやめた。ヤンキーをカッコいいと思えないなら、この先どう展開しても面白味は感じないだろうと思った。