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PSYCHO-PASS2:第2話、東金の喫煙シーンに見る違和感

psycho-pass.com

 来月から、PSYCHO-PASS3が始まります。

 それに合わせて、夏からPSYCHO-PASSPSYCHO-PASS2が、BSフジにて再放送されています。

 前の劇場版を観に行く程度にはファンなのですが、ざっくりしたことしか覚えていません。それで、PSYCHO-PASS3の予習として、再放送を録画して復習することにしました。

 PSYCHO-PASの1期は毎週1話ずつ放送されていましたが、2期は毎週4話ずつまとめて放送されています。3期が始まる前に最後まで見せておこう、ということでしょう。

 観始めると、ああそういえばこんな感じだったな、と思い出してきます。1期で狡噛慎也が脱走し、石田彰が消され……いやすいません、キャラ名覚えてなくて。あの茶髪の兄ちゃんね。宜野座のお父さんも死んじゃって、捜査1課は3名の執行官が抜けました。

 その穴を埋めて新メンバーが入り、さらに監視官も新人のナマイキ女子が入り、宜野座が執行官堕ちしたポストに常守が収まる、という形で始まるのが2期でした。

 新メンバーの執行官の中に、東金(CV:藤原啓治)という怪しい男がいます。ある時、常守が庁舎内(?)のジムに行くと、そこで東金がロボット相手に格闘技の訓練をしていました。そこで、2人が今関わっている事件の話をするシーンがあります。

 そこでは、東金がベンチに座って煙草を喫っていました。自分の横に灰皿を置いて、2人だけとはいえ、堂々と煙草を喫っています。東金が煙草を喫う仕草や、灰皿のアップなどのカットがあり、ことさらに喫煙シーンを強調しているのがわかりました。

 このアニメの舞台は近未来です。そこで、警察庁舎のジム内で、なんら遮蔽されていない空間で喫煙するというこのシーンは、やけに違和感がありました。現実であれば、こんな場所で喫煙が許可されているはずもなく、火災報知器の誤作動も危惧される場面です。

 この作品の放送は2014年、今からたった5年前です。すでに禁煙ムーブメントが広がり始め、喫煙者の肩身はどんどん狭くなっていた時期のはずです。近未来SFで、こんな喫煙シーンが描かれるとはちょっと意外でした。現実であれば、煙草そのものが世の中から消えていてもおかしくない未来の話です。

 しかし、その後のシーンで、やはり東金の喫煙シーンは伏線だったことがわかります。捜査協力を依頼するため訪れた心理カウンセラーが、喫煙を控えるよう常守に助言したことで、彼女もまた喫煙者であることが明かされるのです。東金の喫煙姿を見る常守の視線には、彼女もまた喫煙者であるという意味が込められていたのでしょう。

 で、この後の展開に、彼女が喫煙者であるということがどう関わってくるのか、そこまではまだ観ていませんが、何かあるんじゃないでしょうか。わざわざ伏線を張って、もったいぶって常守の喫煙癖を描写したからには、何らかの意図があるはず。あるいは単に、彼女の意外な側面を演出したかっただけなのでしょうか。今後の展開を見守りたいと思います。再放送だけど。

 3期では常守はじめ、他のメンバーもほぼ総入れ替えで、残っているのは雛川、霜月、唐ノ杜さん。1期からいるのは唐ノ杜さんだけになりましたが、きっと前期のメンバーもゲストとして登場するのでしょう。

 今度はどんな人物が、シビュラと捜査1課に挑戦してくるんでしょうか。来月スタートの3期を楽しみに待ちたいと思います。