心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

君がいた夏は遠い夢の盆踊り

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 およそ1か月半ぶりの更新となりますこのブログ、実は有料のはてなブログProにしてからちょうど1年が経ちました。自動更新でクレジットカードに請求が来てました。それと時を同じくして、Googleアドセンスからお支払いの連絡が来ていました。

 このはてなブログProの1年間の利用料と、Googleアドセンスからの振込額はほぼ一緒。ブログにアドセンス貼って実際に報酬の支払いがあったのは初めてのことで、ちょっと嬉しいです。このままいけば、ブログの利用料とアドセンスの報酬で、ちょうど自給自足が成立しますね。

 さてそんな話は置いといて、暑かった夏もいよいよ終わりを迎え、秋の気配が如実に漂い始めた今日この頃です。みなさん盆踊りには行きましたか?僕は今年、2か所の盆踊りに行ってきましたが、そのうち地元の町内で行われた盆踊りは、本当に手作りのイベントで、露天もプロのテキヤさんではなく町内の有志で出されたもので、手作りのグッズや輪投げや風船ヨーヨー、かき氷や焼きそばの露店が、プロの露店よりはるかに安い値段で楽しめました。

 同じ保育園に通う友達と出くわした息子は、盆踊りの輪の中をすり抜けながら追いかけっこをしていました。見失わないように必死で追いかけましたが、人ごみの中を高速で移動する小さな子供についていくのは至難の業。しかし、それほど広い会場でもないので、立ち止まって目で追うだけで十分なことに気づきました。

 友達がお母さんに呼ばれて帰っていくと、息子は焼きそばを焼いているおじさんの前にしゃがみ込んで、鉄板の下で赤々と燃える炭火に見入って動かなくなりました。時折炭火を団扇で仰ぐと、火の粉が風に舞います。息子はその様子を少し離れたところからまじまじと見つめていました。

 そんな息子の後姿を見守っていると、周りの人ごみのがやがやとした雑音の中から、小学校5~6年生くらいの女の子が、友達に向かって言った一言が、はっきりと耳に入ってきました。

 「なんかさぁ、こういうの、楽しいね」

 楽しいね…楽しいね…楽しいね…その一言が、まるでエコーがかかったように僕の中に響き渡りました。なんという素直な表現。はしゃいでいるわけでもなく、わりと淡々とした口調でしたが、本当に楽しいんだという気持ちがしみじみと伝わってきました。

 ああ、あんなふうに盆踊りの雰囲気を楽しいと思う気持ちが、かつての自分にもあったなぁと、一瞬の感慨に浸りました。今の自分に、あんなに純粋に何かを楽しいと思えることがあるだろうか。子供を連れて歩けば、財布の中身が気になり、明日の仕事のことを考えると体力の消耗が気になる。もちろん、楽しんでいる子供を見守るという、親としての楽しみはあるものの、イベントそのものを楽しむ気持ちというのはまったく薄れてしまっている。

 はー、なんだかなぁ。なんだかくたびれた大人になっちまったもんだなぁ。

 などと一抹の寂しさを覚えた夏の一コマでありました。

 一緒に行った嫁さんは旦那と子供を置いて、ひとりでタコ焼き食ってました。

 「途中で見失っちゃったから……」

 あきらめるの早すぎ。