心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

新しい技術が実現することと、未来予測が当たることはまた別の話、っていう話

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 このブログを読んで。

人間の本体は心臓でもなければ脳でもないという価値観 - 続・はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記

SF的には使い古された予想だと思う。知性だけが機械化して宇宙に旅立ち、人間が地球に取り残されるまでがオチかな。

2019/01/18 16:57

 往々にして、未来予測というのは当たらない。個々の現象を取り上げて、これは実現するとか実現しないとか言うのはまだ当たる可能性もあると思うが、人類や社会全体の未来を予測するというのは、予言と似たようなもので、だいたい外れると思う。

 昔のSF小説やマンガで描かれていたことがいくつも実現しているのだから、当たらないことはないだろうと言う向きもあるかもしれない。しかしそれは、技術的なものに限って言えることで、社会や、まして人類全体の行く末などは、到底予測できるものではないだろう。

 なにしろ、人間はそれを予測できるだけの知性を備えていない。人間は人間だけで生きているわけではなく、地球環境の一部に過ぎない。地球環境とひと口に言っても、人間を含めてものすごい複雑な現象が絡み合っている。AIがどうだとか、社会が、価値観がどうだと言ってる間に、それらとは別個に生きて運動している地球環境、さらには宇宙環境に何らかの変動があるかもしれない。

 地殻変動があるかもしれないし、未知のウイルスが蔓延するかもしれない。太陽の黒点に異変があるかもしれないし、宇宙人がやってくるかもしれない。どこかの大統領が核戦争をおっぱじめる可能性もないとは言い切れない。

 結局、人類の未来について考えるとき、人類を取り巻く環境を含めてすべてを考慮に入れるだけの知性を、人類は持っていない即ち、私個人もそんな知性は持ち合わせてはいないので、畢竟、人類以外の要素を無視して、狭く限られた範囲内で考えるしかない。箱庭シミュレーションである。

 まぁ、当たる当たらないはどうでもいい話なので置いといて、AIの発達と人類の行方について考えてみるのも面白いだろう。

 SFの世界では、ずいぶん前から知性の暴走というテーマはあった。知性という言葉が適切かどうかはこの際無視する。知識とか意識とか精神とか、他にも言い方はありそうだけど。

 AIが暴走するとどうなるかはわからないが、知性が暴走したらどうなるかは前例がある。すなわち人間だ。人間の知性はずいぶん昔から暴走している。これだけ同族で殺し合い、自らが住むところの地球環境を破壊しておいて、暴走していませんなどとは口が裂けても言えないはずだ。ありとあらゆる残虐性、おぞましさ、暴力を生み出してきたのは人間の知性だ。そして、知性は自らの暴走を止めることができないでいる。

 同じように、科学技術もまた無分別に発達し続けている。AIしかり、宇宙開発しかり、バイオテクノロジーもまたしかり。その結果、人の意識をコンピュータにコピーしたり、不死の肉体を手に入れたり、他の地球型惑星へ辿り着くことも可能になるかもしれない。コンピュータに意識をコピーした時点で、地球型惑星に行く必要があるのかどうか知らんけど。むしろコンピュータに最適な環境の惑星がいいか。

 もし、人の意識がコンピュータに保存されるようになったら、何が起きるか。無限に拡張する知識と接続し、意識そのものをコピーすることができるようになる。その結果、意識は「個」を失う。唯一無二の「自己」ではなく、いくらでもコピーが可能な「情報単位」になる。そこで人は改めて「私」とは何かという問いにぶち当たる。

 もしかすると、人の意識、知性が、肉体を離れて純粋に知性だけの存在になったら、肉体という「レガシーデバイス」の影響と制約を受けなくなったら、知性の暴走は止まるかもしれない。人という肉体の上に乗った知性は、どうしても動物としての本能や肉体的な欲求に歪められる。

 地球の重力を離れた人がニュータイプとして覚醒するみたいに、肉体の呪縛を離れた知性は「ニュー知性」にならないだろうか。「ニュー知性」って場末の喫茶店かスナックみたいだけど。

 それで、くだらない権力闘争や金銭欲に足を引っ張られることなく、どんどん知性を拡張・改良していって、社会の最適化を進めていって、残虐性や暴力とは無縁の世界を作り上げないだろうか。でも、最後には既得権益にまみれた人間たちに破壊されて終わる、みたいな。それで、自らのコピーを宇宙船に乗せて、人類に愛想を尽かして宇宙の新天地を目指して旅立つ、というラスト。何の話だ。

 考え出すといろんなパターンが浮かんできて面白い。ガンダムではエリートが地球に残って、貧乏人をコロニーで奴隷にして利益を吸い上げる、という構図だったけど、実際は逆に金持ちが宇宙に住んで、貧乏人が地球に残されるんじゃないかと思う。今だって、宇宙に行けるのは金持ちでしょう。コロニーに住むとなったら話は別かもしれんけど。

 宇宙でしか作れない特殊素材とかができたら、わざわざコストをかけて地球に送るより、そのまま宇宙で使うほうが安上がりじゃないかな。それに、地球より宇宙のほうが、快適で安定した環境を作りやすいんじゃないかな。そういう技術が確立すればの話だけど。

 たまには、とりとめもなく絵空事を考えてみる、というのも楽しい。

 本日はこれにてお粗末。

i can't be cool

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