心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

仮面ライダーを観ている息子氏から難しい言葉が飛び出す

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 どうも、明日の地球を投げ出せないごくまです。

 現在放送中の『仮面ライダービルド』、第1話だけ観て、あとはほとんど観ていませんでしたが、最近たまたま日曜の休みが重なって、息子氏と一緒にちょくちょく観るようになりました。

 一応、全部録画してあるので、観直そうと思えば第2話からでもいけるんですが、さすがに時間がないので、シリアス展開になってきた最近の話から追いかけていこうと思っています。

 途中から観た感じだと、これまで主人公たちが諸悪の根源だと思っていた科学者が、実は記憶を失った主人公自身だった、という種明かしがあり、主人公は愕然としてショックのあまり戦えなくなる、みたいな流れです。

 記憶を失った自分が悪の手先だった、という展開は、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画『トータル・リコール』に通じるものがありますね。原作はフィリップ・K・ディックで、自分が一体何者なのかわからなくなる、というのは彼の作品によくある展開です。

 さて仮面ライダーの話に戻りますと、主人公は絶望から立ち上がって、再び平和のために戦おうとしますが、どんどん強力な敵が現れるので、自分も強くなる必要がある。そこで、使うとめちゃめちゃ強くなれるけど、限界を超えると精神が支配されて、バーサク状態になるというヤバいアイテムに手を出します。

 なんかこう、CGで描かれたニューロンを電気がビリビリと走って、そのビリビリが脳に達すると、主人公が一瞬気絶したようにガクンとなって、手が勝手に動いて限定解除ボタンみたいなのを押すします。するとバーサク状態になって、敵味方関係なしに攻撃しまくるという厄介なことになります。

 困った主人公は、そのアイテムを改造して、めっちゃ強くなるけどバーサク状態にはならないようにする、というのが最近の展開。

 息子氏と一緒に風呂に入ると、そういう最近の仮面ライダーのストーリー展開を、目を輝かせて延々と解説してくれます。そこで飛び出したのが「自我を失う」という言葉。

 自我を失う。

 まさか小学1年生の口からそんな言葉が出てくるとは。いくら仮面ライダーの話だとわかっていても、一瞬ギョッとします。意味わかってんのかなー。ストーリー展開を観ていれば、「自我を失う」ことの意味はなんとなく理解してるのかな。

 私も、寝ている時以外に自我を失った経験なんてありませんから、本当にその状態をわかってるとは言えないのか。

 しかし平成の仮面ライダーは、子ども向けと言いつつ、設定やストーリー、キャラ同士の関係性などのドラマが複雑で、子どもがどこまで理解できているのかちょっと疑問に思いますね。

 じゃあ大人の鑑賞に堪えるドラマなのかというと、話の展開に雑なところもあって、そこまでのレベルではないように思います。そこらへんは中途半端な感じがして、なかなかもどかしいものがあります。

 「アマゾン」つながりで、Amazonプライムで配信されていた「仮面ライダーアマゾンズ」は大人向けの作りでしたが、ドラマ作りという面ではまだ弱い。特撮モノはSFとしての道具立てが面白いので、もっと練り込んだドラマを作って、本当に大人の鑑賞に堪えるレベルの作品が登場しないものかと思っています。

 特撮好きの大人向けじゃなくて、一般の大人が観ても面白いと感じるような作品をいつか誰かが作って、特撮ヒーローは子ども向け、一部のマニア向け、といったイメージを覆してくれたらいいですね。アメリカはそういうの得意ですけど、日本はなかなか……予算の桁が違うからかなぁ。

 そういうわけで、子どもはテレビからどんどん言葉を吸収するね、という話でした。

 ではまた!