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コストコの鶏の丸焼き「ロティサリーチキン」をひとりで全部食べた

■コストコ■ロティサリーチキン/丸焼きチキン/クリスマス/パーティ

「チキンな僕が歌うこの歌で 心を揺らすことができるかい?」

 先日、名神高速岐阜羽島ICの近くにある、コストコに行ってきた。平日だったこともあり、わりと空いていた。

 そこで、前から気になっていた名物商品「ロティサリーチキン」を買ってきた。鶏の丸焼きである。

 鶏がまるごと一羽、スパイスを効かせて香ばしく焼き上げられている。これでお値段699円。安い!これだけの量の鶏肉を、近所のスーパーで買ったら、たぶん2000円は下らない。たぶん。だいたいの勘だけど。

 まるごと一羽だから、全ての部位が揃っている。まさにオールインワンチキンだ。胸、もも、手羽、皮、全部だ。ただし、内臓は無いぞう。全部じゃなかった。

 嫁さんは肉を食べない。息子氏は骨付きがだめ。ということは、私一人で全部平らげなければならない。望むところだ。かかってこい。

 さて、どうやって食べるか。ナイフとフォークを用意してみたが、どうもコレジャナイ感が否めない。そんな上品な食べ方は願い下げだ。ていうか無理。結局、フォークと手で食べることにした。

 まず足。根元からむしり取る。いい香りだ。柔らかいモモ肉にかぶりつく。うまい。スーパーでチキンレッグを買ったら、それだけで500円くらいする。クリスマスならもっとだ。もちろん、加工コストがかかっているから、単純に比較できないことはわかってる。しかし単純に、腹の満たされ具合から言えば、かなりの低コストであることは間違いない。

 次に胸肉。フォークをぶっ刺してむしり取る。それだけだと淡泊なので、ケースの底にたまった肉汁をつけて食べる。胸肉をほじくっていたら、槍の穂先みたいな形の軟骨が出てきた。よく串焼きなどで出てくる軟骨はここにあったのか。コリコリしてうまい。ビールを流し込む。

 手羽。こちらは味がしみ込んでいるので、そのまま口にほおばって、骨だけ取り出す。うまい。ビールを流し込む。

 まるで蟹でも食べているかのように、無言で食べる。ひたすら食べる。そしてビール。

 全体の3分の1くらいで、もうお腹いっぱい。

 そんな感じで、朝ごはんにも少し切り取っておかずにするなどして、全部食べるのに3日かかった。最初は生々しかった肉も、毎回レンジで温めているうちに、すっかり火が通って歯ごたえが出てきた。それはそれでうまい。私は硬めの肉が好きなのだ。

 結局、味についてはうまいとしか言っていないが、うまいんだから仕方ない。

 ひとりでまるごと一羽食べ切るのは、満足感と達成感がある。それもまた、うまさの一部だろう。

 鶏の身体の形がわかるので、手足を外すときの関節部分とか、内臓が入っていた部分などは、いかにも生きものを解体しているようで、グロいのが苦手な人は、誰かに解体してもらってから食べるのがいいと思う。あと、鶏の骨は縦に割れて鋭くなることがあるので、そこも注意が必要。だから犬や猫には骨ごとあげられない。

 ということで、安くお腹いっぱいお肉が食べたい、という人は、コストコの「ロティサリーチキン」を一度お試しあれ。

第七学園合唱部 チキン

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