誰にもなれない 誰でもないまま
今日の話はちと抽象的すぎるかもねそうかもね。
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小さな池に、かえるがいた。
かえるは飛んでくる羽虫を見ていた。羽虫に舌を伸ばそうとした瞬間、かえるは羽虫になっていた。
羽虫はかえるだったことを忘れて、空に上がった。
空にはからすが飛んでいた。羽虫はからすになった。
からすは塀の上で寝ている猫をからかおうとして、塀の上に降りて近づいた。
からすは猫だった。
猫はからすに昼寝を邪魔されたくなかったので、塀を降りて、庭の芝生に寝そべった。
猫の鼻先に、蜂が飛んできた。
猫は蜂を見つめていたが、やがて自分が蜂であることに気づいた。
蜂は花を求めて花壇に飛んで行った。
花壇の花びらの中で花粉にまみれていると、人の子が近づいてきた。
蜂の複眼に人の子が映った。
蜂は人の子になった。
人の子は、蜂だったことを忘れて、猫を見た。からすを見た。
花を見て、飛んでいる蜂を見て、後ろにいる母親を見た。
人の子は、人の子のままだった。
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う~ん、何だかよくわかりませんが、意識とか、自我とか、そういうことと関係ある話だと思いますきっと。
ではまた!
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