金の羽衣サクサクあとのせ
甘い調べの天丼のブルース
「天丼のブルース」っていうより、「天丼音頭」だなこれ。
先週、息子氏を児童館まで迎えに行った時のことです。
学校の駐車場に車を止めて、児童館の門を入ると、花壇の前を猫が歩いていました。真っ白な猫です。それほど距離が離れていたわけでもないので、こちらの気配を察していてもおかしくないのですが、見向きもせずにまっすぐ前を見て歩いていました。
猫好きな私として、このまま見過ごすわけにはいきません。おもむろに進行方向を変え、猫に近づきます。その気配に気づいたのか、その猫は立ち止まり、初めてこちらに顔を向けました。
真っ白だとばかり思っていた猫の顔の、ちょうど額の中央に、黒い斑点がありました。まるで目を縦に開いたような形の、黒い点です。私にはまるでそこに第三の目があるように見えて、一瞬びっくりしました。
猫はすぐに向き直り、何もなかったように、また同じ方向に歩き始めました。私のことなどまるで眼中にないその姿勢。路傍に落ちた石ころを見るような目。
「なんだ人間か」
とでも言いそうな態度、いや、そんな落胆や安心を表す言葉など必要ないほどの、何の関心も持たない態度に、私はちょっとムキになってしまいました。歩いていく猫の後を、速足で距離を縮めながらついていったのです。それでも、猫は振り向きもせず、ペースを速めることもなく歩いていきます。とうとう、児童館の建物と塀の間の狭い隙間に入っていってしまいました。建物の向こう側に曲がって見えなくなるまで、ただの一度も振り向きませんでした。
猫らしいと言えば猫らしい。首輪をしていないところを見ると野良のようでしたが、あれだけ人を恐れず、人に動じない猫も珍しい。珍しいというよりは、初めて見たと言っても過言でないでしょう。むしろ私のほうが、あの猫の落ち着きぶり、風格に動揺していたかもしれません。正面から見据えられた時、かすかな畏怖を感じたくらいです。
全身が真っ白で、額のど真ん中の黒い点が目のように見える猫。もしかしたら、あいつは妖怪か何かだったのかもしれない、とすら思えてきます。下手をすれば神レベルの妖力を持ってるくらいな存在。そりゃ私のような人間など空気ですわ。
またあいつに会ったら、もうちょっとじっくり観察してみたいと思います。なんならキャラットやチャオちゅ~るを駆使してでも、こっちを振り向かせたい。児童館の人に見つかったら通報されるかもな。
そんなわけで、ちょっと不思議な風格を持った野良猫に出くわした話でした。
ではまた!
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