去年の夏頃、知り合いからもらったものが、収集つかないほど繁殖しまして、秋頃から一本に絞ってお世話しています。
一見して多肉植物なんですが、その増殖の仕方がちょっと変わっています。葉っぱの縁にぽつぽつぞろぞろと芽が出てきたと思ったら、徐々に膨らんでそのうち地面に落ちます。その芽が根を出して別個体になるというシステム。いわゆる無性生殖ですね。まさに分裂増殖。
放っておくとどんどん芽を落として、自らの足元が子供たちで埋め尽くされます。枯れない程度に水をやり、暖かいところに置いておけば、これといった世話は必要ありません。子だくさんのイメージから、子宝に恵まれますように、というメッセージを込めた贈り物として重宝されているそうな。
※写真左上の葉に芽がついているのがおわかりいただけただろうか。
しかしそれにしてもコイツは子宝に恵まれすぎ。Wikipediaによると小笠原諸島父島では侵略的外来種として問題視されているそうですが、こんだけ繁殖力が強ければさもありなん、といったところ。ただし亜熱帯原産なので、冬に寒くなる本州が侵略される心配はなさそう。
某ブログの情報によれば「開花には2~3年の時間を要す」とありましたが、うちは芽から育てて半年で花が咲きました。何もしてないのに。
可憐なピンクの花が下向きに咲きました。大きさは2~3cmくらい。初めの頃は、太い茎にでかい葉が何枚もついて、どんどん芽を落としながらじわじわ伸びてました。しかしあまりに芽が落ちてうっとおしいので、下のほうから大きな葉を切り取ったところ、茎が細く伸び始め、大きな葉が出なくなりました。
秋が終わる頃までに、どんどんどんどん茎が伸びて、気が付けば先端に花の蕾がついていました。寒さが本格的になってきた時期です。え?今?今咲くの?というタイミングです。多肉で南国っぽい植物だから、もっと夏の暑い盛りか、冬を越して春頃に花が咲くのかと思ったら、こんな真冬に開花しました。何から何まで意外な植物です。
しかし、無性生殖なのに花が咲くってどういうこと?見たところ、ちゃんと雄蕊もついてるようだし、有性生殖もアリなの?両方イケるクチなの?
そんなわけで、育てやすくて花が可愛くて、ほっといてもどんどん増えるこのセイロンベンケイ。近所のホームセンターで売っていたら試しに買って育ててみると面白いかも。ただし増えすぎには注意です。花壇に植えたりしたら、夏場はコイツで埋め尽くされそう。
ではまた!