心は空気で出来ている

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カブトムシの年越し準備が予想外に大変だった

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 うちにカブトムシがいます。正確にはカブトムシの幼虫です。

 去年、知り合いからもらった番から卵が生まれまして、それが一匹だけ羽化しました。雌でした。成虫を飼育していた水槽をそのまんま何のメンテナンスもせずに放置していたので、栄養状態も悪く、小さな成虫でした。

 それが今年の初夏のこと。それから夏の盛りを迎え、ある日玄関のドアを開けると、ほんの一歩先ほどのところに雌のカブトムシが落ちていました。うちで孵ったものよりひとまわりほど大きな雌でした。でも雌同士じゃ卵産めないしな……と思っていたら、その数日後には同じ場所に雄が落ちていました。

 誰かがどこかでうちのカブトムシ事情を監視してるんじゃないかと思うくらいのタイミングです。これで番ができたから、今年も卵が生れるかなと思ったのもつかの間、雄は弱っていたらしく数日で天に召されました。その後、うちで生まれた雌が動かなくなり、最後に拾った雌が死にました。

 今年は卵が授からなかったかな。そう思っていたら、夏の終わりに水槽の中で小さな幼虫が見つかりました。短い間に拾った雄と交尾したのか、拾った雌がすでに卵を孕んでいたのかわかりませんが、とにかく今年も新たな命を授かりました。

 去年は幼虫をどう世話すればいいのかわからず、完全にほったらかしでしたが、今年はちゃんとしようと思い、幼虫のためにホームセンターで土を買ってきて、水槽に追加しました。それから数ヶ月がたち、栄養たっぷりの土でまるまる太った幼虫が、確認できただけで3匹育っていました。

 後から追加した土も、元からあった土も、がんがん掘り進んで食べまくる幼虫たち。順調に育ってくれるのはいいんですが、ちょっと心配なのが、最初に土を入れたとき、底のほうに敷いた保水用のジェルみたいなものも一緒に食べてしまっていることです。

 そこで、ネットで調べてみたところ、幼虫が食べても問題ないようです。考えてみれば、それも当然ですよね。幼虫が食べてはいけないものを土に入れる用途で販売するなんてあり得ないし。幼虫くん、どんどん食べてくれたまえ。

 そんなことを考えているうち、幼虫くんたちはどんどん土を食べていきます。土の中はトンネルだらけ、嵩も日に日に減っていきます。土の量が水槽の半分まで減った頃、二回目の追加に踏み切りました。一体、この半分くらいまで減った土はどこへ行ったんでしょうか。幼虫の大きさと、土の減った量がどう見ても合いません。

 土を追加しようと、久しぶりに水槽の蓋を開けてみて、謎が解けました。土の表面が全部幼虫くんのフンで埋め尽くされていたのです。幼虫くんは土を食べ、圧縮してフンにしていたのです。小豆大の楕円形のかたまりが、土の表面をぎっしり覆っています。これは大変だ。はやく掃除してあげないと。

 ポリ手袋をはめて、幼虫くんたちのフンをビニール袋に移します。フンを手ですくって、袋に入れる。手ですくって、袋に入れる。手ですくって……どこまですくってもフンだらけ!もう最初に入っていた土はほとんどフンに変換されていました。幼虫くんたちは自らのフンの中を、食べられる土を探して掘り進んでいたようです。ごめんな……ごめんな幼虫くんたち!

 ほぼ全てのフンを移し終えたとき、本来の土は水槽の底に数センチしか残りませんでした。そこへ新たな土を投入。さぁ、思うさま食すがよい!そして来年の夏に向けて成長しまくるのだ!

 そうして新たな土を得た幼虫くんたちは、相変わらずもりもりと土を食べながらトンネルを掘っています。土を追加しておよそ2週間。すでに土の量が目減りしているような気がします。また来週、新しい土を買ってこなきゃいけないな。

 ちゃんと幼虫を育てようと思うと、意外に手間がかかるんだなぁというお話でした。ではまた!