この世は 眠れぬ夜と死体、多忙、貧乏、退屈から
いかにして逃げ遂せるかの だるまさん転んだの 逆再生
だーるまさん、だーるまさん、にらめっこしましょ、笑うと負けよ、あっぷっぷ。
おっと、これは転ばないほうのだるまさんだった。
実は今日、職場で転んだ。
階段を降りていて、一番下の段を踏み外したのか、もう一段あると思って足を踏み出してバランスを崩したのか、一瞬の出来事だったので記憶にない。もしかしたら、最後に踏み出した足の膝がガクンとなって、崩れ落ちるように転んだのかもしれない。もしそうだったら脚力がヤバい。
気がついたらもう転んでいて、右手のひらと、左ひざを床にぶつけていた。
あっと思った時にはすでに転んでいたが、とっさに受け身を取って転がったので、ダメージは最小限で済んだ。たぶん。
いや、受け身を取ったというのは嘘かもしれない。完全に転んでしまってから、あークソ痛ってぇ!と思ってゴロゴロしただけかもしれない。
幸い、誰にも見られていなかった。しかし、そこで大けがして身動き取れなくなっていたら、誰にも見られていないことが、かえって致命的だったかもしれない。
鉄板の床だったから、派手な音がしたが、コンクリートより弾力があるので、逆に助かったかもしれない。
いろいろな「かもしれない」の連続。
転び初めてから床に手をつくまでの瞬間の記憶がないので、全ては想像でしかない。
こんな風に、最後まで完全に転んだのは、一体何十年ぶりだろう。もしかしたら、子どもの頃以来じゃなかろうか。それくらい派手に、無様に、身も蓋もなく、転んだ。
膝と手のひらの痛みはすでにないが、こういう時怖いのは、普段使わない筋肉に、瞬間的にすごい力が入ったり、どこかの筋に強い負荷がかかったりして、後から痛みが出てくることだ。
来年で50歳を迎える。すでに「自分はまだまだ若いんだぞ」と思う気力も失っている。体は確実に老化の一途を辿っている。あとはいかにそれを遅らせることができるか、というところに気を遣うしかない。
下手に無理をして、体のどこかを痛めたりしたら、回復に時間がかかるし、完全には回復しないかもしれない。むしろ、若いころに痛めた部位が、筋力の衰えと共に悪化することだってある。
かといって、あまり体を甘やかせば太る。そして衰える。体に無理をかけないことと、体を甘やかさないことのバランスを考えなきゃいけない。めんどくさ。
年は取りたくないもんじゃのう。
本日はこれにてお粗末。