心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

息子氏が提唱する新しい単位「ホリ」が制定された

Star vs. The Forces of Evil - Cracked Wand Pin [並行輸入品]

おお輝く姿 希望よ今(そうさ!)
照らすんださあ(スター・バタフライ!)
夜明け見つめ

 ディズニーチャンネルで放送されている『悪魔バスター☆スター・バタフライ』という番組を、たまに見る。

 日本の魔法少女ものを、ディズニー風にアレンジした感じ、というとちょっと語弊があるかもしれない。アレンジと言うには、内容がぶっ飛び過ぎている。物語やキャラクター造形は、いかにもアメリカのカートゥーンといった体である。ただ、日本のアニメの影響を受けているのは明らかで、日本アニメの明確なパロディと見える部分もある。

 異次元からやってきた、魔法使いの関西弁プリンセス「スター・バタフライ」が、アメリカの男の子の家に居候し、魔法のステッキを奪おうとやってくる怪物たちと戦う、という話。戦うというより、一方的にやっつけるのだけど。

 マッチョでグロテスクな怪物たちを、ひと振りで殲滅してしまうほどの魔力を持ったステッキをめぐって、様々な物語が展開されていき、謎が深まっていく。単なるスラップスティックなギャグアニメではない。

 基本的には、スター・バタフライと居候先の男子「マルコ・ディアス」や、異次元の友達や、怪物たちとの絡みで、ドタバタと面白おかしく話が進むのだけど、たまに魔法のステッキをめぐる謎や、スターの家系の秘密、怪物の正体など、シリアスで謎に満ちた物語が、ドタバタの背後に流れている。

 基本的には子ども向けのアニメのはずだが、そのあたりのシリアスな展開は、日本の子ども向けアニメでは見られない。大人向けアニメならありそうだけど、謎や秘密の見せ方というか、その背後にある文化というか、何か根本的なものが、欧米を感じさせる。

 これは、同じくディズニーチャンネルで放送されている『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』にも通じるものがある。ギャグパートとシリアスパートの落差が激しい。

 先日、夕飯の時に、「スター・バタフライの新エピソードを観たら、かなりシリアスな展開だった」という話を嫁さんがしていた。私はたまにしか観ないので、全体的なストーリーの流れは細切れでしか把握していないのだが、一度すべてのエピソードを通して観てみたいと思うくらいには興味を持っている。

 それで、そのシリアスな話をかいつまんで聞いた後で「ますます謎が深まるねぇ」と感想を述べたら、息子氏が突然「ロクホリくらいだね」と言った。ロクホリ?

 何のことか聞いてみると、謎の深さが6ホリだという。つまり「ホリ」というのは物語の謎の深さを表す単位なのだそうだ。6っていう数字がなに基準なのかわからんけど。

 じゃあ、『仮面ライダージオウ』も最近謎が深まってるけど、あれは何ホリくらい?と聞くと、46ホリだという。急に増えたなおい。お父さんの感覚では仮面ライダーよりスター・バタフライのほうがホリが深いと思うけどな。

 あくまで個人の感想の域を出ない、謎の単位「ホリ」。あなたも、謎の深い物語に出くわしたら、一度使ってみてはいかがだろうか。

 ということで、本日はこれにてお粗末。

The Ballad of Star Butterfly

The Ballad of Star Butterfly