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【映画鑑賞記】『龍拳』【1979年】

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They call him dragon fist

Deamon in disguise

 

 スカパー!からひかりTVに切り替えて、1カ月が経ちました。

 スカパー!ではアニメチャンネルばかり選んで契約するパックでしたが、ひかりTVに切り替えてから映画のチャンネルなども基本パックで観られるようになったので、ジャッキー・チェンの吹き替え特集で何本かの映画を録画しました。 

 私が中学生の頃に、水曜ロードショーとか金曜ロードショーとか、そのへんのテレビ番組でよく放送されていた、香港のカンフー時代劇です。

 「蛇拳」「酔拳」「笑拳」あたりは、人気があったのか何度もテレビで放送されましたが、今回観た「龍拳」は、ジャッキー・チェンの映画にしては重い内容で、コミカルな場面が全くないので、おそらく人気が出なかったのでしょう。テレビではほとんど観たことがありませんでした。日曜か土曜の午後の時間帯に、1回観たことがある程度です。

 昔の香港カンフー映画は、ストーリーがネタバレしたからといって楽しめなくなるというほどのストーリー性はなく、カンフーアクションを観て楽しむものなので、ざっくりあらすじを説明します。

 ジャッキー・チェン演じる若者の師匠Aが、ライバルの道場の師範Bに殺されてしまい、敵討ちに向かいますが、その師範は改心していて地元の村人から信望を集めていました。同じ村で武術道場を開いている本当の悪者師範Cが、ジャッキーをだまして師範Bを追い詰めます。最後に騙されていたことを知ったジャッキーの怒りが爆発して、師範Cとその側近の悪い武術者たちは皆殺しにされる、というストーリー。

 本当にざっくり説明しましたが、実際にはもうちょっと複雑です。まぁ、当時のカンフー映画のストーリーなんておまけみたいなもんです。偉い人にはそれが(略

 ジャッキーの香港時代の映画に登場する、おなじみの俳優さんたちが出演していました。師匠Aは「酔拳」で棒術使いをやっていた人。師範Bは「笑拳」でラスボスをやった人。師範Bの弟子と見せかけて、師範Cのスパイをやっていた人は、いろんな映画でわき役として出演しています。たしか「笑拳」で最初に殺されてしまう、ジャッキーのおじいちゃん役をやってたかな。

 昔のジャッキーの映画は、モブ以外は本当に少数の俳優さんを使いまわしてる感があります。私が観たことある映画に限って言えば、ストーリーに絡んでくる俳優さんは10人もいるかどうかという感じ。数えたわけじゃないので、あくまで感覚の話ですが。もしかすると、モブのほうこそ少人数を使いまわしてるの可能性もあります。裏事情には詳しくないので適当なこと書いてます。

 Wikipediaによると、この映画は「酔拳」と同時に撮影が進められていたそうで、ジャッキーがいくつかのシーンで右まぶたを腫らしているのを見ると、生傷が絶えないハードなスケジュールだったんだろうな、と想像します。

 ジャッキー映画の大事な要素である修行シーンがひとつもないというのも特徴。師匠Aが殺されてから、いつの間にか3年が経ち、その間に厳しい修行を積んだことになっています。そういえば「蛇鶴八拳」も修行シーンはなくて、ジャッキーは最初から強かったような気がする。

 あと蛇足ですが「龍拳」というタイトルがついているものの、実際には龍拳という拳法の流派などはないそうです。この映画でジャッキーが使っている拳法の型の感じは、笑拳の一部でも使われていたような気がします。素人目で見た印象なので、正確なところはわかりません。

 ストーリーこそ暗くてショボいものの、カンフーアクションシーンのひとつひとつの尺が長いので、そういうところが好きな人には、じっくり見て楽しめる作品だと思います。あと日本版テーマソングの「Dragon Fist」が渋くてかっこいい。この映画のかっこよさの半分は「Dragon Fist」でできていると言っても過言ではないでしょう。

 ほとんど適当な情報しか書いてませんが、ジャッキーファンなら一度は観ておいたほうがいいでしょう。ひたすら苦悩する役というのも、ジャッキーにしては珍しいですからね。

 ということで、本日もお粗末さまでした。

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