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芸術新潮2018年7月号 <特集>天皇と美術 1600年の至宝 永久保存版

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晴れたら車に飛び乗って

古墳へGO!古墳へGO!

 

 昨日の『マカロニほうれん荘』に続いて、芸術新潮の話です。

 実は芸術新潮を買ったのは今回が初めてのことで、ひとえにマカロニの記事を読みたいがために買いました。なのでそれ以外はオマケ扱いです。

 しかしながら、古い美術品に少々興味があるので、今号の特集はそこそこ興味深い内容ではありました。

 つい先月、空海を主人公とする伝奇小説『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』を読み終えた折も折。天皇と美術といえば、半分以上は仏教絡みらしく、仏画やら仏像やら寺院やらがたくさんの図や写真と共に紹介されていました。

 中国から仏教が伝来すると、それまでの古墳時代からガラリと変わって、猫も杓子も仏教みたいな流れになっています。ビッグウェーブですね。

 まるで明治維新以降、あるいは戦後日本が急速に欧米化したように、当時の日本も急速に唐化、あるいは仏教化していったのでしょう。

 なにやらのミコとか、なんちゃらヒコの時代、権力の象徴は巨大な古墳でしたが、仏教が伝わると、古墳から寺院に取って代わられていき、埴輪や土偶に代わって仏像・仏画が大事にされ、占い師や霊媒師に代わって僧侶が幅を利かせるようになったんでしょうきっと。歴史に疎いんで適当に書いてます。

 日本人て割と大昔から、新しい物好きなのか、与えられたものをすんなり受け入れてしまう性なのか、「これからは仏教でいきますよ」となったら、古いものを全部捨てて一気に仏教に染まっちゃったんでしょうね。

 もちろん、一部には古いものや伝統を大事にしようとしたり、いわゆる既得権益を守るために、新しい価値観や世界観に抵抗する勢力もあったでしょう。それはきっと、明治維新や戦後の日本でも起きたことだろうと思います。

 でも結局、世の中が動き出したら、もうそっちへ流れていく勢いは止められませんわな。仏教化でも欧米化でも同じだと思います。古い秩序が機能不全を起こし始めると、新しい価値観や世界観でもって、新しい秩序を生み出そうとする流れが動き出します。

 今の世界は、お手本として時代の先端を行っていた欧米由来のシステムが立ち行かなくなってきているので、次は何か、特定の国や文化圏から生まれたのではない、主権国家という考え方とは異なるシステムが生まれて来るのじゃないかなと思います。いつになるのかわかりませんが、いずれはそうなるでしょう。知らんけど

 権力と共に発展してきた美術の歴史を見るにつけ、これからの世界の行く末に思いを馳せた今日この頃でした。

 ではまた!

 

古墳へGO!

古墳へGO!