ペンデュミオンの螺旋

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【ショートショート】古代文明の遺跡

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 No Fear No Pain 愛の前に立つ限り

 No Fear No Pain 恐れるものは何もない

 

 古代遺跡というのは、SFやファンタジーの定番としておなじみのネタ。

 未知の古代文明ということなら、どうとでも話を広げられるし、いろんなアイデアを盛り込めるのが魅力です。

*****

 P博士は、とある国の山岳地帯に残された、古代文明の遺跡を研究していた。

 ある日、遺跡から奇妙なものが発見された。金属のような素材で囲われた、ソフトボールほどの大きさの鉱石らしきもので、青く光る透明な結晶の中で、何か複雑な形をしたものが、正確に一秒ごとの間隔を刻んで形を変えているのだ。

 これは時計に違いない。そう考えたP博士は、その「時計」の中にある物体の形状をスキャンし、どのような法則性があるか調べようとした。

 ところが、その物体が発見されてからまる一週間が経過しても、まだその形状にサイクルが見られなかった。つまり、その物体はおよそ604800回も形を変え続けているにも関わらず、一度たりとも同じ形状を示したことがなかったのである。

 そして、スキャンされた形状をコンピュータで解析してみても、その形状の変化にはいかなる法則性も見いだせなかった。P博士は、スーパーコンピュータを使ってデータを解析できるよう大学に交渉したが、それが実現する頃には2年が経過していた。

 その間、物体の形状変化のデータは更新され続け、形状パターンは膨大な量になっていたが、それでもまだ大学のコンピュータにはいかなる結果も導き出せていなかった。

 博士は2年にわたる形状変化のデータ、およそ63072000パターンにのぼる形状データを、スーパーコンピュータで解析しようと試みた。しかし、それでも法則性を導き出せなかった。そこで博士は、遺跡から見つかった物体からリアルタイムに形状データをスーパーコンピュータに送り、解析を続けることにした。

 すると、驚くべきことが起こった。スーパーコンピュータが暴走し始めたのである。内部には、いつの間にか未知のソフトウェアが発生し、これがメモリの一部を占有して稼働し、システム全体を書き換え始めたのだ。

 スーパーコンピュータを持つ研究機関は、電源を強制遮断しようとしたが、それもできなかった。P博士が、未知のシステムが何をしようとしているのかを突き止めるために、電源室に立てこもったのだ。

 大学の関係者が、博士を説得しようとやってきた。

 「P博士、あなたのやっていることは犯罪です。早くこの暴走を止めないと、何が起こるかわかりません。あなたに責任が取れるのですか」

 「私の責任は、このシステムが何をしようとしているのか突き止めることだ。私が生涯をかけて研究してきた、古代遺跡の謎が解明されるかもしれんのだ。どうか最後まで見届けさせてくれ」

 「それは無理です。この話には、広げた風呂敷を畳む結末がまだないのですから」

 「何を言っているのだ君は」

 「この話にはオチがないということです」

 「なんてことだ。私の研究は全て無駄だったというのか」

 「そういうことになりますね」

 P博士は、全てをあきらめて、自ら電源を強制遮断したのだった。

*****

  ちょっと前に当ブログでも書いた「広げた風呂敷を畳むのは難しい」という話題から思いつきました。結末を考えなくていい話を書くのがこんなに楽だなんて。

 ではまた!

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