心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

認めたくないものだな……自分自身の、弱さゆえの過ちというものを。

シャアが来る/きらめきのララァ

シャアが来る/きらめきのララァ

 

 

 どうも、「今はいいのさすべてを忘れて」ごくまです。

 借金の話シリーズは昨日で終わる予定でしたが、まだ少し思うところがあったので書いておきます。

 今回、借金せざるを得なかったのは、元をたどっていくと、以前勤めていた会社が潰れた折に、その会社での仕事の伝手で別のブラック企業に入ったことがきっかけでした。

 もともと勤めていた会社もたいがいブラックでしたが、その次の会社は超絶ブラックでした。ブラック企業というか、企業と呼べるのかどうかすら怪しい組織でした。一応、会社として登記はされていたものの、実態はワンマン社長の”会社ごっこ”のために作られた組織みたいなものでした。

 その会社について詳しいことは書けませんが、まぁとにかくひでぇ会社で、前の会社が潰れた後に派遣で働いていた私が、正社員として働けるならと思って入ったら、給料が派遣の時の半分になりました。もちろん、入社時の条件はそんなものではなかったのですが。

 結局、その会社も数年で倒産してしまいました。

 その後は、正社員という働き方、会社の一員として組織にどっぷりはまってしまう雇用形態にアレルギー反応を起こし、いつでも逃げられる派遣社員として生活しています。

 ブラック企業に入る前の、グレー企業に勤めていた頃、私は仕事を認められ、社内でそこそこのポジションにいて、数人の部下と一緒に、ひとつの部門を任されていました。肩書上は、その部門の責任者は先輩の社員だったのですが、その先輩は人を使うのが苦手なため、実態は私が部門を仕切っていました。その先輩は部門の長なのに、なぜか部下と同じポジションで現場の仕事だけをしていました。

 たぶん、その会社でやっていた仕事が、私のこれまでの仕事人生におけるピークでした。会社に対していろいろと不満はあったものの、それなりにやりがいのある仕事を楽しんでいました。

 そこでの経験が、私の中にこっそりとプライドを育てていたようです。だから、その後の倒産と失業で、30代半ばにして就職活動をする羽目になったとき、新しい職場で未経験者としてゼロからスタートするということが、なかなか受け入れられませんでした。それで、派遣の単純作業の仕事ばかり選んで、新しいキャリアに挑戦することから逃げていました。

 そこへ、グレー企業で培ったキャリアを生かせるという話がきて、渡りに船とブラック企業に転がり込んだのが運の尽き。ブラックだと分かった後でも、それまでのキャリアを活かせる仕事を失いたくないという思いから、倒産までしがみついていました。

 つまるところ、新しい環境に飛び込み、チャレンジすることへの恐れ、積み重ねてきたキャリアを無駄にすることへの恐れが、私をどんどんと窮地に追い込んでいったのではないかという気がします。弱さゆえに判断を誤った、ということなのかもしれません。

 そんなことをつらつら考えているうちに、自分の弱さゆえに人を傷つけたことや、逃げ出したこと、行動しなかったことなどが思い出されて、どんどん自分が情けなくなってきました。

 でも、こうして自分の中のプライドがズタボロになって崩れていくのはいいことです。プライドの瓦礫の下から謙虚な気持ちが芽生えきて、心が無一物に戻れるからです。キャリアも、プライドも、地位も名誉もいりません。

 だからお金をください(笑)ああ、神様!早く借金を返したいんです!

 ではまた!