心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

木偏と獣偏を間違えてはいけないの巻

f:id:go_kuma:20180302230333p:plain

  色不異空 空不異色 色即ごくま。

gokumatrix.hateblo.jp

 こないだのエントリーで、夢枕獏さんの作品について少し書きましたが、それで思い出したことがあります。30年くらい前の話です。私がまだ初々しくもピッチピチのパッツンパッツンの男子高校生だった頃のこと。

 放課の時に、友達が本を読んでいたんです。ちなみに「放課」というのは放課後のことではなくて、授業と授業の間の短い休憩時間のことを言います。愛知県の方言らしいです。知らんかった~。完全に全国共通だと思ってた。

 んで、その放課の時間に友達が読んでいた本というのが、たけし軍団のメンバーが書いた、短い小説などをまとめて載せている本でした。たぶん『12月10日から3月27日まで僕たちが考えたこと 作品集』という本だと思いますが、うろ覚えなので確証はありません。

 その中に、メンバーの誰が書いたのかまでは忘れましたが、格闘小説みたいな作品がありました。プロレスラーの脂肪は筋肉を包んで衝撃を吸収するためにある、みたいな文があったと思います。

 その作品のあとがきに、この小説は夢枕獏の作品を真似て書いたものだということが書いてありました。私はその頃すでに夢枕獏さんの小説のファンで、『餓狼伝』も読んでいたので、あとがきを読むまでもなく、模倣であることがわかりました。

 でも、そのあとがきでは、本来「夢枕獏」であるはずの名前が「夢枕模」となっていました。

 夢枕 模

 惜しい!そこは木偏じゃなくて獣偏だよ!

 「ユメマクラ バク」じゃなくて「ユメマクラ モ」になっちゃうよ!

 と思ったのを覚えています。

 元の原稿が書き間違えていたのか、誤植なのかはわかりません。

 ついでに、そのころ人気のあった『孔雀王』という漫画が、夢枕獏さんの『サイコダイバーシリーズ』のパクリじゃないか、という話を、当の夢枕獏さん自身がサイコダイバーシリーズのあとがきで書いていたのを思い出しました。

 その『孔雀王』を友達が読んでいたので「それは夢枕獏という作家の小説からアイデアをパクった漫画なんだよ」とドヤ顔で話したりしていました。サイコダイバーシリーズも大好きだったので、パクリ漫画が売れるのは悔しいという気持ちがありました。

 漫画が売れて、アニメ化、映画化、ゲーム化までされたのですから、今だったら完全に炎上案件です。売れる前に叩かれて、打ち切りに追い込まれるかもしれませんけどね。

 という昔話でした。ではまた!

餓狼伝 : I (双葉文庫)

餓狼伝 : I (双葉文庫)

 

 

 

12月10日から3月27日まで僕たちが考えたこと―作品集

12月10日から3月27日まで僕たちが考えたこと―作品集