今朝、こんな記事がホッテントリに上がってきました。
『女性だけの街』ヲ作ろう - Togetter
面白そうだからやってみてほしい。
2018/01/21 12:33
これまさに、昨日の記事に書いた増田と根は同じですね。
男性=犯罪者およびその予備軍なので、犯罪に怯えずに暮らすには女性だけの街を作るしかない!という考え方です。ここで言われている「男性」は概念上の存在で、実在しません。ただ個々の犯罪者がいるだけです。
女性だけの街を作ろうと主張している人は、よほど男性からひどい目に遭わされたんでしょうか。そのトラウマが、女性だけの街を作ろうという極端な考え方に支配される原因なのかな。Togetterにまとめられたやり取りを見ても、案の定、議論の体を成していません。
別に人種差別ではないし、男性を差別しているわけではなくて、犯罪のない世界に住みたいという極めてプリミティブな欲求なので、アパルトヘイトだという指摘は誤りですね。
— xxxlemonxxx (@lemon_otome) 2018年1月20日
「極めてプリミティブな欲求」と表現することで、自身の主張が素朴で自然なものだとアピールしたいようですが、ちょっと無理がある。
安心・安全を求めるプリミティブな欲求は、プリミティブというくらいなので人間だけじゃなくて動物にもあります。生物としての本能、とでも言うべきかな。
人間がプリミティブな欲求を満たし始めるとどういうことが起こるか。世の中で犯罪と呼ばれる行為は、おしなべてプリミティブな欲求から生まれています。そのプリミティブな欲求による自滅を防ぐために、複雑な人間社会が出来上がったんじゃないでしょうか。残念ながら、あまり成功しているとは言えないようですが。
安心・安全を求める本能は、言わば自分本位な生存本能です。自分を守るために群れを成し、群れを守るために他の群れと争う。国家間の戦争もその延長線上にあります。そうなると、安心・安全を求める本能が、逆に自分の首を絞めることになる。
安心・安全を求める欲求が暴走すると、恐怖になります。あるいは、恐怖が欲求を暴走させます。
女性だけの街を作ろうという考えも、男性への恐怖がその根底にあります。しかしながら、恐怖を基礎として作られたものは、当然その中に恐怖を内包しています。人間が、他の動物や群れ、自然の脅威から身を守るために作った人間社会がそうであるように、女性が男性への恐怖から女性だけの街を作ったとしても、決して恐怖からは逃れられないでしょう。
そこで問題なのは、そもそも恐怖から本当に逃れたい人間というのはなかなかいないってことなんですよ。女性だけの街を作りたいと言う人にしてからが、恐怖と遊ぶことに嬉々として勤しんでいる。つまり「男性」という幻影と戦うことで恐怖を持続させているわけです。恐怖から逃げることは恐怖を持続させることで、それすなわちエゴを持続させることなんですよね。
話が難しい方向にきたので、ここらで終了。
もし男性へのトラウマを抱える有志が集まって女性だけの街ができたら、ネット界隈で「夜叉の国」とか言われそうな予感がします。
あっ、いまちょっと小説のアイデアっぽいのが浮かんだ。と思ったけど、これワンダーウーマンだわ。
ではまた!
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