心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

賞味期限が切れた豆腐は崩壊の序曲を奏で始めていた

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 年末年始はそれなりに時間ができるだろうと思って、ホットケーキミックスに豆腐を混ぜるとおいしいという話をネットで見たので試そうと思って、絹ごし豆腐の3個1パックを買っておいたら、いつの間にか正月休みも終わって賞味期限が切れていた、という話。

 実は、うすうす気づいてたんですよ。豆腐。買ったけどホットケーキ作る時間ないなーって。だから嫁さんが何か他の料理に使ってくれないかなーって。でもあの人は冷蔵庫のマネジメントが全然できないタイプだから、私が勝手に買ってきた豆腐なんて見向きもしないんだろうなーって。賞味期限なんて知ったこっちゃないだろなーって。

 案の定ですけどね。庵野丈ですよ。庵野秀明監督があしたのジョーを……いやなんでもないです。とにかく、豆腐は私が冷蔵庫に入れた位置から1cmたりとも動きませんでした。昨日の夜まで。

 仕方ねぇから味噌汁にでもすっペと、寝る前に冷蔵庫から豆腐を取り出しました。容器のフィルムをはがしました。手のひらに乗せてひっくり返しました。おおぅ!?

 ちょっと初めての経験なんですけど、豆腐の底のほうが崩れかけてたんですよ。モロモロと、グランドキャニオンもかくやあらんという具合に、まるで悠久の時を経た岩山のように、何万年、何十万年という風雨にさらされて侵食された大地のように、白い峡谷ができあがっていたのでありますよ。

 うっわこれやべぇなと思いながらちょっとにおいを嗅いでみました。豆腐なんて腐ってたら一発でわかるでしょう。腐った豆腐の臭いを嗅いだことはありませんけども。いくら「豆腐」と名乗っていても、本当に腐ってたら洒落になりません。

 しかし、心配した腐敗臭はなく、おそるおそる舐めてみても酸味があるわけでもなく、絹ごしにしては少々感触が硬いかなという程度の印象。おそらく、時間が経つにつれて内部の水分がにじみ出て、豆腐が凝縮されたということなのでしょう。

 凝縮が進むことによって結合が弱まり、豆腐の組織が崩れ始めたと。私はそのように推測したわけであります。大丈夫だ。いける。火を通せば大丈夫。

 崩れかかった豆腐を労わるように包丁を入れ、沸騰したお湯に投入します。だしの素・パウミーを入れ、火を止めて赤味噌を溶き、最後にちょっと沸騰させて出来上がり。そのまま一晩置いて今朝の朝食として食べました。

 味噌汁の具になった豆腐は、一晩置いたためか、豆腐自体の水分が抜けていたためなのか、味噌汁がすっかり染み込んで、とっても美味しくなっていました。食感はやはり普通の絹にしては硬め。そしてもろい。ホットケーキになる予定だった豆腐は、味噌汁の具として、かろうじて生涯を全うしました。

 今回学習したこと。

 豆腐は時間が経つと自然崩壊を始める。

 以上です。

 ではまた!

 

火を通せば大丈夫

火を通せば大丈夫

 

 

豆腐百珍 (とんぼの本)

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