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IT原始時代の職場でマクロを組んだら神の御業と崇められた話

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 エクセルでマクロを組んで作業を自動化すると、上司や先輩から「怠けるな!」と怒られる、みたいな話。昔からあるんですね。

blog.tinect.jp

 私も少々パソコンに詳しいので、昔勤めていた職場でエクセルの作業をマクロで自動化したことがあります。私がいた部署はIT原始時代とでも言うべき状態で、私が業務上のいろんな作業をパソコンでやったらもっと楽だよと提案するところからIT黎明期が始まりました。二十数年前のことですが、伝票も帳簿も全部手書きだったのです。

 Windows95が出た頃からようやく職場にパソコンが導入され、エクセルで商品管理や工程進捗管理をしたり、帳票を作ったりしていました。そのうち、ルーチンワークを自動化するためにVBAの入門書を買ってきて、マクロを作るようになりました。BASIC言語は中学生の頃に覚えて、簡単なプログラムなら組むことができたので、VBAもわりとすんなり覚えられました。

 私以外の社員は、上司も含めてパソコンの基本操作も怪しい人ばかりだったので、パソコンに関する質問やトラブル相談は全部私が処理していました。そういった状況下で、エクセルの処理が自動化されるというのは「作業を怠けてけしからん」とかいうレベルではなく「何が起きているのかわからんけどすごい」というのが上司の認識でした。そもそもパソコンでの作業はメインの仕事ではないので、パソコンに向かう時間が少ないほど本来の業務に割ける時間が増えて、嬉しいことだったのです。

 それ以来、私は職場でパソコンの「先生」から「神」に昇格しました(笑)。職場の他の人たちにとって、パソコンは帳簿や伝票をディスプレイ上で操作するものでしかなかったので、様々な作業を自動化したり、データを見える化したりといったことは、その概念すら未知のものだったのです。中学生の頃から趣味でパソコンに触れ、ある程度は使いこなせることが普通だった私は、まるで原始時代にタイムスリップした文明人のような気分でした。

 それから十数年が経ち、どんな中小企業にもパソコンがあって当たり前の時代が来ていましたが、別の職場でパソコンを使っていて「ぶっ飛んだ」ことがあります。エクセルで簡単な表を作って、計算式を入れ、数値を入力して集計する作業をしていた時のこと。横で見ていた、パソコンが使えない先輩社員のおじさんが「それ入力したらちゃんと電卓で検算しといてよ」と言ってきたのです。「え……」と言ったきり言葉が出てきませんでしたが、頭の中は「あれ?俺いま何の作業してるんだっけ……」と妙に混乱していたのを覚えています。

 あれからさらに十年。今はまた別の職場で仕事をしていて、私より若い人のほうが多く、パソコンもネットワーク完備でIT化が進んだ職場です。でも、意外と若い人でもパソコンを使いこなす人がいなくて、表を作ったり集計したり、グラフを作ることはできても、そのデータから何が見えるか、それを今後の仕事にどう生かすか、という方向に考えて使っている人がいません。なかには肝心のデータをノートに記録して、それがどっさり溜まっているだけ、という部分もあります。

 そこで帳票の作成とか、物品の出入りの予測とか、ちょっと面倒な作業をマクロで自動化すると、自分の子供でもおかしくないような若い人が「マジか」「すげぇ」という反応。

 二十年前、いずれはほとんどの人がパソコンを使いこなして、情報を分析・活用するようになると思っていましたが、案外そうはならなかったみたいです。プログラミングどうこうより、情報をどう扱うかという教育が必要なんじゃないか、と思う今日この頃でありました。

 

 

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