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【映画の感想】ジョン・ウィックchapter2【ネタバレ有り〼】

 観てきましたので感想文を書きます。夏休み期間中ですし。

 1作目は観てなかったんですが、映画を観た数日後にBSジャパンでやってたので録画して観ました。1作目もテレビ番組内での宣伝や予告CMを観て気になってはいたものの、いつの間にか観のがしていました。

 最近chapter2の宣伝を観て、ああそういえば前も気になってたなぁと思って、今回は忘れないうちに観に行こうと決めてたんです。前作の時から、これはたぶんアクションがメインでストーリーとかわりとどうでもいい系の作品だろうなと推測していたので、いきなり2作目を観るのに抵抗はありませんでした。

 録画した1作目を観て、その推測が外れていなかったことがわかりました。ネタバレ有り〼とか書きましたが、正直ネタバレがどうしたというレベルの話です。前作と今作を通して「ストーリー?あんなの飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ」とでも言わんばかりの展開。ひたすらアクションアクションまたアクション。人が死ぬ死ぬ。これでもかと死にます。今作だけで延べ100人は死んでる。あれ絶対死ぬ役の人使いまわしてると思います。日本のチャンバラ活劇に似たものを感じましたね。バッタバッタと死ぬ感じ。

 アクションとアクションの間に、割と静かな緊張感のあるシーンが挟まっていますが、これもまたアクションを引き立てるためのスパイス的な使われ方。セリフのやり取りなんかも、ストーリーとかどうでもええわという雰囲気。ひたすらこれから展開するアクションシーンへの緊迫感を高めるために用意された感じです。

 chapter2は最初から主人公のジョンがマフィアか何かのアジトにフツーに入り込んで、殴る蹴る撃つ投げる撃つ。なぜか笑えてきました。自分でもなんで笑ったのかわからないけど、大の大人が相手をとっかえひっかえ殴り合いの喧嘩(というか殺し合い)をするというのが妙に滑稽に観えたのではないかなと思います。

 ジョンは殺し屋で、基本は銃で撃ち殺すスタイルですが、最初は殴ったり蹴ったり投げたり関節を極めたりという体術から入り、その流れで鉛玉をぶち込む感じです。人がたくさんいる場所だとか、狭い通路だとか、そういう場所を移動しながら襲い来る敵をガンガン倒していきます。何か、FPSのプレイ動画を観ているような感覚になります。たぶんそういうゲームのような感覚を、観客に味わってもらおうとしているのでしょう。

 前作では、ジョンの奥さんが病気で亡くなってしまい、それを悲しむジョンの姿から映画が始まるのですが、今作も同じような始まり方で、スマホに保存された奥さんとの映像を観ながらジョンがめそめそするシーンが最初にあるんですよ。最初は「ああ、こういう悲しみを背負った主人公なんだな」と少し感情移入するんですが、これが前作と同じ始まり方だと思うと、ちょっと可笑しくなっちゃうんですよね。2回続けるとギャグになるみたいなパターンてあるじゃないですか。これもし3作目作ったら、またジョンがスマホ見ながらめそめそするシーンから始まるんじゃないですかね。もしそうだったら絶対笑っちゃうなこれ。

 あとおまけ情報ですが、chapter2のラストに近いシーンで、敵ボスを追いつめた先がミラールームになってて、敵がどこにいるのか、どれが本物なのかわからなくなるところがあるんですよ。これブルース・リーの「燃えよドラゴン」へのオマージュですよね。ブルース・リー世代のおっさんはここで「おっ」となります。

 というわけで、ストーリーとかどうでもいいから純粋にアクションを楽しみたい、という方にはオススメの作品でした。逆に人が死ぬのは苦手、という人は見ないほうがいいです。とにかく容赦なく人が死ぬので、ゲームだと思って観ないと辛いと思います。

 ではまた。