心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

ハイキングヤッホー in 岐阜市長良雄総『松尾池』&『百ヶ峰』

 だいたい7~8年ぶりのハイキングです。独身時代、多いときは年に数回通っていた場所ですが、結婚して子供が生まれてすっかりご無沙汰になっていました。松尾池までは車で行けるので、そこから百ヶ峰(ももがみね)山頂まで歩きます。

 松尾池に到着してまず驚いたのが、藁ぶき屋根の猪鍋料理屋さんが見る影もなく廃屋と化していたこと。ブルーシートをかぶせられて、駐車場から店につながる橋も封鎖され、閉店を知らせる張り紙が。もう3年も前に休業して、そのまま廃業といった感じ。店主病気療養のため、と書いてありますが、その後どうなったんでしょうね。

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 以前はこのお店で池の鯉のエサとして麩を売っていたんですが、もうエサを買うことはできません。それでも、池の鯉は人が来るとエサがもらえると思って足元に寄ってきます。

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 さて、物欲しげにうろうろ泳ぐ鯉たちを尻目に山を目指して登ります。登山道の入り口までアスファルトの上を歩きます。落ち葉が雨でズルズルになっててちょっと怖い。

 登山道の入り口に着くと、こんなものがありました。ビニールに隠れて見えませんが、丸太の上にカウンターが固定されています。利用者の数を調べるため、利用者自身にカウンターを押してもらうという便利な調査方法。いたずらで連打する人いるんじゃないのか。僕はやらないけど。やらないよ。

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 落ち葉を踏みながら、本当に久しぶりに山の空気を吸いまくります。

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 苔むした岩が綺麗。フィトンチッドを鼻から吸収しつつ、ぐいぐい登っていきます。前半は緩やかな坂道、滝を通り過ぎたあたりから道は急坂になり、短いスパンで往復しながら斜面を登ります。

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 坂が急になってくると、運動不足の身にはさすがにきつい。すぐ息が上がって足がパンパンになります。それでも山の空気が元気をくれるので、思ったよりハイペースで足が進みます。短い休憩を挟みながら坂道を上ると、突然舗装された登山道に出ます。山の反対側から来ているこのルートは、たぶん10年くらい前に完成したもので、僕がこの山を知った頃にはなかった道です。天気が良くて気温も高めだったので、この時点でもう汗だく。タオル持ってくればよかった。

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 道の反対側は下り斜面になっていて、山の向こう側の景色が見えます。

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 道の途中には休憩所もあったりして。

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 がけ崩れも起きてたりして。これ人が通ってたら危なかったよ。土砂が道いっぱいに広がった跡があったから。

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 この黒い地層はなんだろう。泥炭層とかそういうやつ?知らんけど。

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 整備された道を行くと、百ヶ峰山頂の展望台入り口があります。

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 山の上にさらに小さな山がある感じで、そこを登っていきます。

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 山の上の小さな山を登りきると、そこに展望デッキがあります。おばちゃんが二人、お弁当食べてました。地元の中高年に大人気のよう。舗装された登山道に入るや否や、おじさんおばさんがたむろしていました。

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 展望台からの景色。眼下に流れるのは長良川。向こう岸の中央右寄りの山は金華山で、その山頂には岐阜城があります。金華山のさらに向こう、写真中央あたりに霞んで見えるうねりは木曽川でございます。

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 展望台を降りる途中、木々の間からのぞくのは、雪をかぶった伊吹山。たぶん伊吹山

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 展望台入り口の反対側にはトイレがあります。

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 トイレの手洗いは手動汲み上げ式の井戸。飲めません。

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 さて下りよう。下り坂のなんと楽なことよ。ぜぇぜぇ言いながら登ってきた道をルンルンで下ります。1時間以上かけて登ってきた道を、半分くらいの時間で一気に下ります。ヒャッハー!

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 途中、ジャージ姿の若者とすれ違いました。涼しい顔で急な坂を登って行った。おじさんだって10年前はそれくらい涼しい顔で登ってたんだぞ。今日みたいにゼイコラ言ってたのはなぁ、ブランクがあったからなんだよ。ブランクが。

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 登山道入り口と松尾池の間には、登りの時に通ったのとは別の舗装されていないルートもあり、その途中に「萩の滝」と呼ばれる一群の滝があります。

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 駐車場まで戻ってきました。実はコンビニでスナックパンを仕入れてきていたので、鯉たちにふるまいます。激しい争奪戦が巻き起こる。がっふがっふ。

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 遠くにいたカモたちも、騒ぎを聞きつけて集まってきました。おまえらにもやるよ。遠巻きに様子を伺っているぼっちのカラスくんにもおすそ分け。

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 スナックパン一袋があっという間になくなったので帰ります。駐車場に放置してある軽バンをよく見ると、表面を覆っている苔に妙な模様がついている。たぶんカタツムリが這い回って苔を食べたんだな。鮎が川底の石の藻を食べた跡のことを「鮎の食み跡」って言うけど、これはカタツムリの食み跡だな。ちょっとキモいけど写真に撮っておこう。なかなか見られない模様だから。

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 そんなこんなで、久しぶりに真冬のハイキングを楽しみました。この数日後、熱を出して寝込むことになるとは、この時の僕は知る由もなかったのである。寄る年波には勝てんということかのう……ゲフンゲフン。