心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

未来少年コナンで毎回泣く名シーン

 この秋から、毎週土曜日の朝7時に、地元のテレビ局(テレビ愛知)で「未来少年コナン」を放送しています。(追記:12月に入ってから(第10話の放送から)毎週木曜日に放送日が変更されたようです)

 宮崎駿が初めて監督を務めたというこの作品。子供の頃から何度か見ていましたが、ちゃんと最初から最後まで通して観たのは、大人になってからだと思います。

 全編通して観て、大人になってからでないとわからない面白さや感動というものがあることを知り、「風の谷のナウシカ」をはじめとする宮崎アニメの原点というか、この時点ですでに宮崎アニメのすべてが詰め込まれていた作品と言っても過言ではないと思います。

 初めて全部通して観て以来、この作品が大好きになり、テレビで再放送があるたびに観ています。

 それで、毎回泣いてしまう、あるいはほぼ泣く寸前までいくシーンがあります。泣くというか涙腺が緩むというか、さすがに声までは出ませんが、まあ泣けるシーンです。先週の放送でちょうどそのシーンがあって、嫁さんと子供と一緒に観ていたので、涙を隠すのが大変でした。朝だったから、あくびしたふりとかしたりして。

 そのシーンというのは、ダイス(最初は敵だか味方だかわからないおじさん)の船からボートで逃げたコナンとラナ(ヒロイン)が、インダストリア(悪者が支配する国)からの追手にボートを沈められるところから始まります。

 爆発したボートから投げ出されたコナンとラナ。コナンは、磁石でくっつく手枷と足枷を嵌められていたのですが、破壊されたボートの破片にその手枷がはまってしまい、その破片と一緒に海の底へ沈んでしまいます。少しの間気絶していたものの、すぐに目が覚めて抜け出そうとするコナン。しかし、ボートの破片(骨組みの一部)に手枷がはまり、抜け出すことができません。やがて息が苦しくなってきます。

 一方、ラナは無傷で海面に浮かんでいましたが、海の底でもがくコナンに気づき、自分で吸った空気を、海の底まで潜って口移しでコナンに与えます。ものすごく頑丈な男の子であるコナンは、1回か2回空気をもらっただけで復活しますが、ラナは3回目くらいで息がもたなくなり、とうとう海面に上がろうとする途中で気を失って沈んでしまいます。僕はここでもうじわじわきています。

 ラナからもらった空気で復活したコナンは、本気のパワーを解放して、手枷足枷をはじきとばします。そして猛スピードでラナを抱え、海面を目指します。ラナを抱えて海面に飛び出すコナン。背景に満月が輝いています。

 「ラナーーっ!死ぬなーーーー!」ザパッーン!

 僕の目から涙ぶわー!

 だいたい毎回そんな感じです。

 コナンの声は、先代のび太くんや、ドロンジョでおなじみの小原乃梨子さんです。彼女の演じる「少年の声」は本当にいい。幼少期から刷り込まれているので余計にそう感じるのかもしれませんが、本当にいいものです。

 カリオストロナウシカラピュタも、全部の要素が詰まった名作「未来少年コナン」まだ見ていない方はぜひ。劇場版はテレビ版のつぎはぎでわけがわからなくなっているので、テレビ版26話を通してご覧くださいませ。