心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

「乙女ダイバー キョウコ」っていうタイトルだけ思いついたので設定を考えてみよう

 ここ数年、初夏の頃に知り合いの方からビワをたくさんもらいます。もちろん楽器の琵琶じゃなくて、果物のビワですもちろん。「もちろん」て文字だけ見てるとゲシュタルト崩壊起こして何かゆるキャラ的なものが浮かんでくるのは僕だけですかそうですね。


Loquat : びわ / naitokz

 その方の庭にビワの木が植えてあって、毎年たくさん実がなるので、おこぼれを頂戴しているのです。そのビワの種を残しておいて、焼酎に漬けたものを飲むと薬効があるとかいう話を聞いたので、一昨年から漬けこんでいます。今年もビワをもらったので、その種を残して天日で乾燥させ、新たに漬けようと思い、ホワイトリカーを買ってきたのが先月のこと。

 しかしなかなか手を付けられず、材料だけが揃ったまま時が過ぎていきました。そうしていつの間にかホワイトリカーの蓋が開いてて、晩酌にソーダ割りをちびちび飲んでいたら、残り半分になってしまいました。ホワイトリカーってようするに焼酎なんですけど、よほど無茶しなければ頭が痛くなったり二日酔いになったりしなくて、しかもそれほど眠くならないというありがたいお酒なので、ついつい酌が進んでしまうんですよね。

 さて、最近「剣と魔法のログレス」っていうゲームのCMがよく流れてますね(もう終わったかな?)。


『剣と魔法のログレス いにしえの女神』TVCM映像(誰かが誰かを助けてる篇) - YouTube

 このCMの最後に「海女さんを助けたのは尼さん」というくだりがあるんですが、それ見てピコッと浮かんだんですよ。海に潜る海女さんと悪霊退治する尼さんをミックスしたようなキャラクターイメージが。

 そのイメージに名前を付けたのが「乙女ダイバー キョウコ」なんです。

 乙女ダイバーというのは、神に仕える巫女(=乙女=処女)にしか務まらない仕事で、人の心の奥底に潜って、そこに潜むトラウマ、負の感情、あるいは悪霊などを清めるという内容です。

 祭壇か何かを設置して、依頼者と向き合うか並んで横になるかして、乙女ダイバーと依頼者の双方が催眠状態かトランス状態か、そんな感じの精神状態になる。そして乙女ダイバーのほうが幽体離脱的なことをして、相手の心に潜り込むというやり方です。

 相手の心に潜るダイバーというのはもちろん夢枕獏先生の「サイコダイバーシリーズ」のアイデアからパク……インスパイアされたものです。夢枕獏先生はキマイラシリーズからのファンなので。でもサイコダイバーシリーズも途中から読んでないんですよね。シリーズが長いし、単行本の出る間隔が数年単位ですから。前の話を忘れてしまうんですよ。

新・魔獣狩り13 完結編・倭王の城 下 (サイコダイバー・シリーズ25)

新・魔獣狩り13 完結編・倭王の城 下 (サイコダイバー・シリーズ25)

 

  サイコダイビングといえば、2008年に日テレ系で放送されてた「RD潜脳調査室」という作品がありました。攻殻機動隊士郎正宗先生が原作です。あれは生身の脳じゃなくて電脳が対象ですけどね。人の心という点では似たようなものですか。観たいと思いながらいまだに観てないんですが。

RD 潜脳調査室 DVD 1

RD 潜脳調査室 DVD 1

 

 さて乙女ダイバーは名前の通り乙女で巫女で処女の少女です。となればやはり年齢設定は女子高生あたりということになりますか。そこからの展開として考えられるのはラブコメにいくか、ヘヴィなシリアス路線でいくか。ラブコメならボーイフレンドを作らなきゃいけません。ボーイフレンドは幼馴染でお寺の息子です。神社と寺院は隣接していることが多いので、これはごく自然な流れですね。

 お寺の息子は霊能力などの特殊能力は持っていませんが、生まれつき人徳があって人を癒す力があります。世間知らずの坊ちゃんなのに、持ち前の楽天主義と人の好さ、でたらめなほどの運の良さで難局をものともしない生粋の自由人。生身のままで強い人間です。

 一方ヒロインの乙女ダイバーは、代々受け継がれた宗家の秘儀を継承する存在で、その体と精神に宗家の印を刻まれ、血脈に縛られています。この対比が、物語を深めていく重要なファクターになります。

 ボーイフレンドはヒロインに密かな、しかし強い恋心を抱いています。ヒロインは家の伝統を重んじ、仕事が一番で、恋愛には疎い。ボーイフレンドの想いにも気づかない。彼女にとって彼はあくまで幼馴染です。

 はじめのうちは簡単な依頼をこなすことで、二人の日常を描きます。やがてボーイフレンドの寺が属する宗派の上層部に、ヒロインの一族に仇なす黒幕が存在することが明らかになります。寺のしがらみとヒロインへの恋心の間で揺れ動くボーイフレンド……かと思いきや、自由人である彼はそんな悩みを抱えたりしません。まっすぐにヒロインだけを見て行動します。

 黒幕は宗派の上層部という立場を利用して、ボーイフレンドの父親に圧力をかけてきますが、父親は父親で息子に負けず劣らずの無頼派です。なんでそんなのが寺の住職やってるんだというようなキャラクターです。上層部の圧力などに屈するタマじゃありません。

 そこで黒幕の手先として暗躍するのが、二人が通う高校の校長です。ところがこの校長、ボーイフレンドの父親の同級生で、彼に学生時代の弱みを握られています。そのため父親にだけは動きを悟られないように細心の注意を払っているのですが……

 という感じで、ざっくりと「乙女ダイバー キョウコ」の設定を、キャラクターも含めて考えてみましたが、小説として書き起こす予定は今のところありません。

 ではまた!