ごくまトリックス

いらっしゃいませ。アニメ・子育て・雑文と、責任持てない与太話。あくまで個人のたわごとです。

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運動会の思い出 ― 美味しかったお弁当と痛かった肋骨 ―

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 世間はノーベル賞の話でもちきりですね。はてなブログの「旬のトピック」でもノーベル賞が取り上げられています。そんな盛り上がりをよそに、運動会の思い出話でもしたいと思います。だって秋だし。これも旬と言えば旬ですよね。最近は春に運動会をやる学校も増えてるそうですが。

 僕はわりと幼い頃から肥満児でして、運動はあまり得意ではありませんでした。肥満が顕在化し始めたのは小学校に上がる頃。それまではちょっとぽっちゃりした子供ってなくらいで、体を動かすのも嫌いではありませんでした。ウルトラマンの影響なのか、側転が大好きな幼児でした。

 運動は得意ではありませんでしたが、運動会は好きでした。親が弁当持って見に来てくれて、お昼は一緒にご飯を食べられる。運動会の何が好きかって、お弁当が一番好きでした。中でも、幼馴染の女の子のお母さんが作る「菜っ葉の漬物でくるんだおにぎり」が大好物で、腹いっぱい食べてた記憶があります。そんなんだから肥満児だったんですね。

 昔はご近所ひっくるめて家族みたいな付き合い方をしていたので、近所の子供の家族はみんなまとまって場所を確保し、みんなでお弁当を囲みました。最近はどうなんでしょう。近所付き合いはともかく、仲良しの家族で一緒にお弁当広げたりするんでしょうか。

 そんなわけで、小学校の運動会は好きでした。しかし中学校になると、運動会ではなく体育大会になります。平日にやるので親が見に来ることもなく、お弁当もありません。めっちゃきっちりやるラジオ体操とかがあって、その練習で、毎日毎日残暑厳しい炎天下で怒鳴られてた覚えがあります。誰か一人でもタイミングがずれてると、全体責任とか言って最初からやり直しさせられる。軍国主義的体質の色濃く残る、本当にいやな行事でした。

 その体育大会で忘れられないことがあります。3年生になると、男子は組体操の他に騎馬戦があり、それが最後のメインイベントみたいな扱いでした。小学校から肥満児で鳴らしてきた僕は、学年で1,2を争うレベルのエクストリームデブとして君臨していたため、当然のように騎馬の正面に割り当てられました。肉の壁扱いです。

 しかし仲良しグループで組んだ騎馬は、みんな気弱なオタク連中で、騎馬戦が始まるや否や、あっちへヨロヨロ、こっちへヘロヘロ、逃げ回ってばかり。そんな僕たちオタク騎馬に目を付けたのは、学年で一番背が高くてがっちりしてて獰猛な男子のグループ。遠目にわかるんですよ。「あ、狙われた」ってね。ライオンに見つかったガゼルの心境ってあんな感じですかね。見た目はガゼルっていうよりブタなんですけど。

 僕らオタク騎馬をロックオンした最強騎馬は、猛然とこっちに向かって突進してきます。ライオンの機動力からブタが逃げられるわけがありません。あっという間に回り込まれ、距離を詰められ、怖い顔したあいつが正面から突っ込んでくる!僕はその時点でもう逃げるのをあきらめて目をつぶってました。

 「どぶっ」って、鈍い音がして、「がはっ」と肺の空気が全部押し出され、ほんの数秒ですが息ができませんでした。ああいう時、吸い込もうとしても吸い込めないんですよね。横隔膜がショックのあまり動かなくなってしまうのか知りませんけども。「やべぇ息できねぇ死ぬ」と思った瞬間に「かはぁっ」と息を吸い込むことができました。

 相手のとび膝蹴りがモロにレバーに決まりましてね。いわゆる「つうこんのいちげき!」ってやつです。騎馬戦だってのにとび膝蹴りですよ。おまえ人背負ってんのになんで跳べるんだって思いましたけど、跳んだんですね彼。相手の身長が高くて、僕はそうでもなかったんで、そんなに高度はなかったと思うんですけど。ちょっと浮いただけで僕の右腹に膝をめり込ませることができたわけです。

 それから数か月は、深く息を吸うと右腹が痛みました。たぶん肋骨イッてたんでしょうね。肋骨って結構簡単に折れるって言うし。その後何年かして大人になってからレントゲン撮ったら、右肺が肥大してるって言われて、あー、あの時のアレで拡張しちゃったのかなと思ったんですけど、真相はわかりません。

 でも相手の男子は悪いと思ったのか、その騎馬戦以来、僕と顔を合わせると目を逸らすようになりました。違うクラスで知り合いでもなかったので、喋ることはなかったんですが。たぶん、本人もあれだけモロに入るとは思ってなかったんでしょうね。膝がめり込む感触で「やばい」と思ったのかも。

 僕はその男子のことを特に恨むでもなく、騎馬戦だからしょうがないやね、という感覚でした。大人になった今なら、医者行って診断書もらって治療費と慰謝料請求すればよかったなとかコスイこと考えるんですが、子供にはそんな知恵ありませんからしょうがないですね。

 以上、運動会でライオンに睨まれたブタが肋骨を折られたっていう話でした。それではまた!