心は空気で出来ている

空気を読むな、呼吸しろ。

夏だからというわけでもないが怖い話を読んだ(するんとちゃうんかい)

 きっかけは、はてブに上がってたこの記事。

カオスちゃんねる : 【閲覧注意】洒落怖の傑作で打線組んだ

 洒落怖シリーズは何年か前にハマって、暇さえあれば読んでいたので、有名どころはほとんど押さえてると思ったけど、今回初めて読んだのが「ヒサルキ」とそれに関連する話。

『ヒサルキ関連話』 - 怖い話まとめブログ

 単にひとつの物語で完結する怪談話じゃなくて、別々の時と場所を舞台に起きたことや、複数の関係者の視点から語られる体験談が、ひとつの怪奇を浮き彫りにしていくというスタイルが、本当にこういうものが存在するのではないかと思わせる効果を存分に発揮している。

 パラレルワールドシリーズ(【オカルト】突然異世界に行ってしまった人たちの証言がリアルすぎる【パラレルワールド】※更新中 - NAVER まとめ)も、異次元というテーマでたくさんの体験談が語られていることが、同じ効果でリアリティを生んでいる。

 異次元の話はSFチックなテイストの怖さなのに対し、ヒサルキは完全に怪談・オカルト系の怖さだ。このヒサルキという存在を宇宙人とかそっち系に解釈していくと怖さが半減してしまって面白くないので、ここはとにかくオカルト路線で行きたい(どこへ?)。

 ヒサルキを見た子供が目を隠したり、目を潰そうとするエピソードが出てくるが、これは「見ざる」にかけて何かを象徴しているのか、などといった想像を掻き立てられて、非常にドキドキワクワクする。そして得体のしれないヒサルキの怖さにゾックゾクする。この話は、洒落怖の中でも「ごくまランキング」上位に来ること間違いなし。

 それから、元のまとめ記事に「海から来るもの」という話があるが、諸星大二郎妖怪ハンターシリーズにも「海より来るもの」っていう話があって、自分の記憶が正しければ、これが元ネタではないかと思う。ただ他に「海竜祭りの夜」というのもあり、どっちがどの話だったか記憶が定かでないのでなんとも言えない。「海より来るもの」はヒルコの話だったかな…

 たぶん、妖怪ハンターシリーズも、小説化してストーリーだけを追ったらすごく怖い話だと思うのだけど、漫画で読むと怖さよりワクワク感のほうが勝る。ていうかあんまり怖くない。あの絵柄のせいかな。人によってはあの絵柄が怖いっていうこともあるかもしれないけど、自分はそうでもない。だからヒサルキの話がもし妖怪ハンターシリーズとして漫画化されたら、面白いけど怖さは激減するんだろうな、などと思う今日この頃でありました。